おせちの基礎知識

おせち料理を食べる意味は?食材ごとの意味もわかりやすく解説します

おせち料理を食べる意味は?食材ごとの意味もわかりやすく解説します

新年の食卓に欠かせないものといえば、おせち料理ですよね。

ご存じの方も多いと思いますが、おせち料理に使われる食材にはそれぞれ意味があります。

とはいえ、おせち料理はメニューがとても豊富です。

何となく意味は知っているものの、すべてをきちんと説明できる方は少ないのではないでしょうか。

そこでこの記事では、おせち料理を食べる由来や重箱の意味のほか、それぞれの食材の意味をわかりやすく解説します。

お子さんに意味を聞かれて困った経験のある方は、ぜひ参考にしてください。

おせち料理を食べる由来

おせち料理を食べる由来
おせち料理の「せち」とは、季節の節目である「節(せち)」に由来する言葉です。

平安時代の朝廷では、お正月をはじめとした5つの節を「五節句」として儀式を行い、その際に神様に供えていた特別なお料理を「御節供(おせちく)」と呼んでいたとのこと。

これがやがて一年の中で最も大切なお正月の料理を指すようになり、「おせち料理」として庶民にも浸透していったそうです。

なお、おせち料理に保存が効くものが多いのは、

  • せわしく神様をお迎えするのは失礼だから
  • かまどの神様に休んでもらうため
  • 買い物や料理などの家事を休むため

といったことが理由とされています。

おせち料理を食べる意味を子ども向けにわかりやすく説明すると?

おせち料理を食べる意味を子ども向けにわかりやすく説明すると?
では、子どもにおせち料理を食べる意味を聞かれたらどう説明すればよいのでしょうか。

子どもの年齢にもよりますが、

神様に「今年一年、よろしくお願いいたします。」という気持ちを込めて食べるのがおせち料理なんだよ。

という感じで説明すれば、きっとわかってくれるはずです。

「神様」という言葉に抵抗がある場合は、

年の初めにみんなで美味しいものを食べて、一年を幸せに過ごすためだよ。

という感じでもよいかもしれません。

小学校に上がるくらいの年齢になったら、このあと紹介する重箱を使う意味や食材の意味も少しずつ教えてあげてくださいね。

おせち料理の重箱の意味

おせち料理の重箱の意味
おせち料理が重箱に詰められているのにも理由があり、これは「幸せを重ねる」ことを意味しています。

重ねる段数については諸説ありますが、完全な数とされる「三」にさらに一段重ねた「四段」が正式とされているようです。

もっとも、「四」は「死」を連想させるため、重箱の各段は

  • 一の重
  • 二の重
  • 三の重
  • 与の重

と呼びます。

なお、おせち料理の重箱への詰め方にはルールがあり、一般的には以下のようになっています。

五段重の場合

  • 一の重:「祝い肴(酒の肴になるもの)」数の子・黒豆・田作り(ごまめ)・たたきごぼうなど。
  • 二の重:「口取り(お祝いごとで最初に提供されるもの)」伊達巻・栗きんとん・かまぼこなど・&「酢のもの」紅白なますなど。
  • 三の重:「焼き物」えび・鯛など。
  • 与の重:「煮しめ(煮物)」筑前煮など。
  • 五の重:「空(から)」神様からいただいた福を詰めるために、何も入れない。

四段重の場合

  • 一の重:「祝い肴」「口取り」
  • 二の重:「焼き物」
  • 三の重:「酢のもの」
  • 与の重:「煮しめ」

三段重の場合

  • 一の重:「祝い肴」「口取り」
  • 二の重:「焼き物」「酢のもの」
  • 三の重:「煮しめ」

おせち料理の食材の意味

おせち料理の食材の意味
おせち料理の食材にもそれぞれ意味があるので、代表的なものを紹介していきます。

数の子の意味

プチプチした食感が楽しめる数の子は、ニシンの卵を塩漬けにしたり乾燥させたりしたものです。

そして、無数の卵が並んでいる様子から「子孫繁栄」「子だくさん」を願う縁起物とされています。

「ニシン=二親」に通じるところから、両親の健康・長寿を願う意味もあります。

田作り(ごまめ)の意味

田作りは、カタクチイワシの稚魚を飴煮にしたものです。

刻んだイワシは田畑の肥料として使われていたことから、五穀豊穣を願うメニューとされています。

尾頭付きである点も、縁起がよいとされる理由です。

えびの意味

おせち料理だけではなく、正月飾りにも使われることがあるえびは、長く伸びたひげと曲がった腰が長寿の象徴とされています。

目が出ていることから「めでたい」に通じること、脱皮を繰り返すことから「生まれ変わり」を連想させる点からも、縁起物にふさわしいとされているようです。

かまぼこの意味

箸休めにピッタリのかまぼこは、紅白や松竹梅の柄入りのものや、鶴・松の飾り切りのものなど、さまざまなタイプがあります。

紅白の場合、紅いかまぼこは「慶び」や「魔除け」、白いかまぼこは「神聖」「清浄」をあらわします。

半月の形が日の出に似ていることもめでたさの象徴とされ、おせち料理に欠かせない食材といえるでしょう。

黒豆の意味

黒くツヤツヤに炊きあげられた黒豆には、「マメに健康でありますように」「黒く日に焼けるまで元気に働けますように」という願いが込められています。

また、黒は邪気を払う色とされているため、邪気払いの意味も込められています。

伊達巻の意味

甘くてふわふわとした食感の伊達巻の「伊達」とは、おしゃれな人を意味する「伊達者」に由来する言葉です。

伊達巻は、形が巻物(書物)に似ていることから、学業成就や文化繁栄を願う縁起物とされています。

栗きんとんの意味

栗は「かち栗」とも呼ばれ、山の幸を代表する豊かさの象徴です。

また、きんとんを漢字で書くと「金団(金の布団、金の団子の意味)」であることや、きんとんの黄色が黄金色に輝く財宝を連想させることから、金運上昇の願いも込められています。

鯛の意味

鯛は、七福神の恵比寿様が持っていることから縁起の良い魚として知られています。

また、「めでたい」に通じること、赤い色や姿形が美しいことも縁起物としてふさわしいとされる理由です。

鯛は傷みにくく味がよいため、その点もおせち料理にピッタリですね。

昆布巻きの意味

魚などを昆布で巻いた昆布巻きは、「よろこぶ」との語呂合わせから縁起物とされています。

また、「子生」と縁起の良い字を当てて、子孫繁栄の願いを込めることもあるようです。

たたきごぼうの意味

たたいたごぼうをゆでて味付けしたたたきごぼうは、関西地方のおせちに入っていることが多いです。

地方によっては、きんぴらごぼうの場合もあります。

ごぼうは地中に深く根を張ることから、家庭や家業が地域に根付いて繁栄するという願いが込められています。

紅白なますの意味

細く切っただいこんとにんじんで作る酢のもの、紅白なますは、お祝いごとで使われる水引を連想させることから、平安や平和を願う縁起物とされています。

また、だいこんもにんじんも根菜であることから、ごぼうと同じように「地域に根付く」という意味も込められています。

筑前煮の意味

筑前煮は、さまざまな根菜類と鶏肉を煮込んだものです。

将来が見通せるとされるれんこん、子芋をたくさんつける里いも、大きな芽が出るため「めでたい」とされるくわいなど、土に根を張る根菜類をふんだんに使う筑前煮には、末永い幸せを願うという意味が込められています。

たくさんの食材を一つの鍋で煮ることから、家族が仲良く暮らすことをあらわしているともいわれます。

たけのこの意味

たけのこは、筑前煮に入っていることもよくあります。

たけのこは成長が早く、天に向かってまっすぐ伸びることから立身出世を願う縁起物として用いられます。

また、すくすく成長する様子から、「幸福を伸ばす」「子どもの健やかな成長を願う」という意味もあります。

おせち料理はお正月にふさわしい特別な料理

おせち料理はお正月にふさわしい特別な料理
おせち料理には、それぞれの食材にはもちろんのこと、お料理を詰める重箱にも深い意味が込められています。

それらの意味がわかると、おせち料理がまさにお正月にふさわしい特別なお料理だと思えてきますね。

とはいえ、おせち料理を家庭で作るのはとても大変なことです。

「年末はゆっくり過ごしたい」「本格的なおせち料理を食べたい」という場合は、おせち通販の利用を考えてみてはどうでしょうか。

おせち通販ならば、伝統的な和のおせちはもちろん、洋風や中華のおせち、料亭や有名シェフ監修のおせちなども選べます。

子ども向けのおせちや健康に配慮したおせちも数多くあるので、毎年のおせち料理作りに悩んでいる方は、この機会におせち通販のサイトをご覧になってみてはいかがでしょうか。

おすすめのおせち通販サイトはこちらの記事でまとめていますので、ぜひご覧ください。

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